映画「ラ・ラ・ランド(字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし

映画「ラ・ラ・ランド(字幕版)」 感想と採点 ※ネタバレなし
映画 『ラ・ラ・ランド(字幕版』公式)を 2/24 の公開初日に、劇場鑑賞。採点は、★★★★(最高5つ星で4つ)。100点満点なら75点にします。

私の評価基準(映画用)

ざっくりストーリー

夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。女優を目指すミア(エマ・ストーン )は映画スタジオのカフェで働きながら、オーディションを受けては落ちての日々。一方、場末のバーでピアノを弾くセバスチャン(ライアン・ゴズリング)は、いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを演奏し成功したいと願っていた。

そんな二人が偶然出会って恋に落ち、互いの夢を応援し合いながら、一緒に暮らし始める。しかし、セバスチャンが資金作りのために加入したバンドが成功し、レコーディングだツアーだと忙しくなり、二人の心は擦れ違い始め、やがて溝が出来ていく…

ミュージカルの部分を1カット長回しに拘る演出と編集

女優の卵と売れないジャズピアニストの恋の顛末を、華麗な歌とダンスとダンスで描くミュージカル映画。往年のハリウッド版ミュージカル映画へのオマージュとリスペクトがふんだんに盛り込まれることで、どんな時代も夢を追い掛ける若者たちや男女の気持ちは不変で尊いものだと、全編で訴えかけてくる。

また、映画『セッション』で、音楽と登場人物の感情を見事にシンクロさせ、巧みにカットチェンジしていく編集が生み出す心地良いテンポ感と臨場感で新たな音楽映画を創り上げたデイミアン・チャゼル監督は、今回ミュージカルの部分を1カット長回しに拘る演出と編集で、ドラマ部分との差別化を図り、新鮮さを吹き込んだ。

"運命のいたずら" までの前半がちょっと退屈

物語は実にシンプルだが、仕事への拘りと妥協、理想と現実、男女の幸せと不安など、現代的な要素も盛り込まれる。そんな男女の出会いと別れの物語と同時に、映画界や音楽業界のバックステージでの話も盛り込まれる。とにかく、二人が売れ始める時期が同じでないことから、二人の愛が擦れ違うのが運命のいたずらだ。

そして、二人の出会いから恋が始まり恋の喜びを歌い踊る前半の大胆且つ情緒的で美しい映像は素晴らしい。しかし、この部分の展開が、流石に古典的でちょっと退屈。これが減点要素。ここの展開にもう少し工夫が欲しかった。

LAの高速渋滞での約5分20秒の1カット長回しは必見

ミュージカルの部分は素晴らしいのは言うまでもないが、実は本作で最も素晴らしいのは128分間の構成だ。まず、冒頭何の前触れも無くロサンゼルスの高速道路渋滞で始まる約5分20秒の1カット長回しで主人公の2人が登場するまでの息をつかせぬツカミ。この完成度で、本作がただのミュージカル映画でないことを思い知らされる。

圧巻なのは、ラスト20分間の "もしも" の構成と映像美

でも、本当に圧巻なのは、ミアが「これが最後」と決めたオーディションの結果待ちをする場面からの「冬」の1時間40分過ぎ辺りからの展開だ。中でも1時間50分からのラストの10分間は、流石デイミアン・チャゼル監督が手掛けた名脚本と言わざるを得ない。

ここからネタバレになるから詳細は書けないが、誰もが人生の先を考える時に思い浮かべる “もしも○○だったら…” が、猛烈な勢いと激しさ、そして静寂と幸福感を従えて、観客に押し寄せて来る。誰も逃れることは出来ない映画の力を感じるに違いない。斬新な構成で魅せる古くて新しいミュージカル映画だ。

あとがき

冒頭の約5分のLAの高速渋滞でのフラッシュモブ的ミュージカルの1カット長回しは必見。そしてラスト20分間の "もしも" の構成と映像美は圧巻です。ただ、ストーリーも登場人物もありきたりですし、前半は少々退屈です。でも、とにかく音楽と演奏シーンと編集が素晴らしい。斬新な構成で魅せる古くて新しいミュージカル映画です。

映画「セッション」 感想と採点

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こんにちは☆
TBありがとうございます。
  • 2017-03-14│12:43 |
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  • [edit]
Re: No title
☆yutake☆イヴさん
コメントとTBありがとうございます。
  • 2017-03-14│14:03 |
  • みっきー(管理人) URL│
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